GOOD AQUARIUM Design Award

2023 BRONZE Prize

奨励賞

グッドアクアリウムデザイン賞2023 受賞

たまやの乳酸菌

たまやメダカ

プロダクト / 乳酸菌のエサ

素早い給餌で、針子の生存率アップ！それなのに嫌な臭いがしないエサ！

【作品概要】
たまやの乳酸菌は１gに４億個の乳酸菌が確認されている小型淡水魚用の液体エサです。①針子の生存率が向上。②針子だけではなく成魚にも与えることで免疫力の向上も期待できます。③嗜好性が高いエサなので、エサ食いが落ちた個体も良く食べるため、瘦せぼそりを防ぐことにも期待できます。④まだまだ症例は少ないですが、転覆病が回復した事例もあります。※嗜好性の高さ、乳酸菌の栄養価、体調に与える効果もさることながら、液体エサを霧吹きで与えるという新しい発想と、お魚の食いつきを見ていると、給餌が楽しくなる画期的な商品となっております。

【デザインが生まれた理由／背景】
私の専門はメダカ飼育です。メダカ飼育において「針子の育成」というのは初心者にとっては最初に躓くポイントでもあります。そして針子飼育がうまくいかずにメダカ飼育を断念してしまう方もいます。また、光合成細菌やゾウリムシといった微生物を使用した針子のエサは、これまでもありましたが、「強烈な悪臭」によって初心者の壁になるということもありました。そんな大きな２つの壁、「針子の生存率」「室内で使用しても匂いが気にならない」という２点を何とかクリアできるようなエサが作れないだろうか？というのが開発に至った経緯です。ユーザー目線に立った時に、「匂いが気にならず、針子の生存率が向上する」エサができれば、メダカ飼育をもっと楽しめる愛好家が増えるのではないかという思いが、開発するきっかけとなりました。結果としてメダカや針子に限定されず、更には日本にとどまらず広まっていることはうれしく思います。

【企画開発者・デザイナーの思い】
ボトル内で乳酸発酵が進んでいます。ガスが溜まることにより、勢いよく開封すると吹きこぼれることがあります。取り扱いにクセのある商品です。強い発酵の力をいかにボトル内に閉じ込めるか？ということが課題でした。あえて発酵力を弱めた状態でボトル詰めし、ボトル内で乳酸発酵が進むように調整しております。当初は吹きこぼれたり、発酵が進みすぎてやわらかいペットボトルだと破裂してしまったりと、内容物の分量、作り方、ボトルの材質などのバランスを見極めて、誰が使っても安心できるレシピが完成しました。将来的には、針子の成長だけではなく、室内では足りなくなる観賞魚へのビタミンの供給も視野に入れながら、さらなる進化を進めております。メダカ飼育は屋外飼育がメインですが、室内での飼育難易度が下がれば、もっと観賞魚としての幅、可能性が広がると考えています。このたまやの乳酸菌がその可能性に少しでも貢献できれば考えております。

【審査員コメント】
「アイデアが面白い。」舛添要一氏
「キャラクターに加えて、ボトルラベルのデザインと容器そのものに工夫があると良いと思います。」松崎元氏
「メダカ飼育における「針子の育成」「微生物の悪臭」という課題を超えるために、瓶の中で適度に発酵が進むように調整された乳酸菌を餌として活用できるように開発したアイデアが良いと思いました。」横溝賢氏
「いままでに無い発想で、有用性は高い商品だと思います。」谷中政之氏
「エサを霧吹きで与えるというユニークな製品。もっと効果の実例を集めて「売り」にしていくと、更に良いと思います。」成見香穂氏
「メダカ飼育の楽しみの大きい部分を占める繁殖をサポートする商品として、意義のある商品だと思います。ただ、効果に関するエビデンスがもう少し具体的に示せると良いかと思いました。」松端秀明氏
「保管状件、有効期間等、明示してあって良い。嫌気性なのが良い。」川田洋之助氏
「針子の生存率が上がり、なおかつスプレーで給餌するというのがとてもおもしろいと思った。」髙橋華恵氏
「乳酸菌や納豆菌などの添加物に関しては水産関係でかなり研究されてはいるものの、アクアリウムでは目新しいと思います。ただ、成分分析表ではなく実用試験の結果等あれば説得力があると思います。」富澤直人氏
「乳酸菌という我々にとってもなじみ深いキーワードも良く、またバクテリアとしてではなく“エサ”としてメダカの針子等に与えられるのが面白い。」鶴田賢二氏
「まず使ってもらえると良いですね。」黒田誠
「試してみたい思える魅力がある。小さいサイズや試供品があると、広まる気がします。」一般審査員
「独自のノウハウで個人店舗から徐々に一般化してほしい商品。」一般審査員
「本乳酸菌は、メダカ等の魚類の消化吸収を助け整腸作用、免疫力の向上、水質浄化にも効果がある反面、ボトル内での醗酵，phの低下、総硬度、カルシュウム、マグネシュウム数値が上がると言われており、これらの対策を示すことも必要かと考えます。また、容器を振ると吹き出しに注意の記載も有ればと考えます。」一般審査員