06 せせらぎ室内ビオトープ / 2020グッドアクアリウムデザイン賞 エントリー作品

GOOD AQUARIUM Design Award

2020 エントリー作品

06  せせらぎ室内ビオトープ

2020-106
プロダクト / 自然循環式ろ過装置
株式会社西条庭園


 

 

 

植物の力で半永久的に水を浄化し続ける地球にも人にも優しい、
持続可能社会にふさわしい商品です。

【作品概要】
観賞魚水槽と植物を組み合わせ、自然の力で水を半永久的に浄化し続けることができる、持続可能社会にふさわしい環境負荷低減商品です。既存の水槽にそのまま取り付けることができます。水質をきれいな状態に保つことができ、日々のメンテナンスが、足し水と数ヶ月に一度程度の簡易な掃除のみとなり労力が激減するとともに、フィルターなどの消耗品類の大幅な削減となります。溶存酸素も高く維持されるためエアレーションも不要。ボックスの素材は廃プラスティックを用いた再生品で、使用する竹炭は取り替える必要がなく繰り返し使用できます。

【デザインが生まれた理由/背景】
2005年に広島大学中根周歩教授の環境問題をテーマとしたCO2削減のための研究の一環で、竹炭を用いた屋上緑化システムを開発していた際、その屋上緑化システムを通した雨水を再利用のためタンクに貯めていました。その雨水に、何の気もなしに夜店ですくった金魚を入れていたところ、金魚が大きく育つことを発見、ここからヒントを得て、竹炭を用いた屋上緑化の仕組みを、小型の水槽用に再設計したのが開発の始まりです。水が浄化される仕組みは、当初理由が分からなかったため、近畿大学に調査を依頼したところ、ボックス内に好気バクテリアと嫌気バクテリアの双方が存在し、これらが水を浄化していることが分かりました。試行錯誤を繰り返した結果、持続可能社会にふさわしい、今の時代にマッチした商品が完成しました。

【企画開発者・デザイナーの思い】
単純な仕組みのように見えて試行錯誤の連続でした。当初、水がうまく浄化されず、逆に竹炭から排出される木酢で魚が死んでしまうことがありました。水を落とす穴の形状に工夫を加え、より効率的に水中に酸素を送り込む仕組み(特許取得)をつくりました。また、竹炭から木酢が排出されないよう処理方法に工夫を加えました。こうして生まれたこの技術は、造園とアクアリウムとの業種間の融合をさらに繰り返すことでで、巡り巡って再び屋外庭園でも活用できることを発見しました。雨水を利用して鯉などを屋外で飼う池でも同様の効果があり、屋内の水槽と比べて格段に大変な池のメンテナンス軽減に役立っています。今後は、この水質浄化システムを、さらに国内外での別の水に関わる業界と融合し、持続可能社会の実現に向けて、世界で起こる様々な環境問題と人々の日々の悩みを解決できる商品として進化を続けていければと思います。

 

 

作品名 植物プランター式ろ過装置「せせらぎ室内ビオトープ」
事業者名 株式会社西条庭園
カテゴリー プロダクト
一般名称 自然循環式ろ過装置
飼育生体 熱帯魚・金魚・錦鯉
発売日 2010年5月1日
URL ホームページ
サイズ 600×170×130 (mm)
重量 6kg
販売価格 33,000円(60cm型用)

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