GOOD AQUARIUM Design Award
2025 エントリー作品
03 いただきます水槽
2025-03
コミュニケーション / 食育×アクアリウム
東京牧場株式会社
命を育て、感謝して食べる体験を通じて、「いただきます」食の本質を学ぶアクアリウム
【作品概要】
「いただきます水槽」は、命を育て、命をいただくという食の本質を都市でも体験できる新しいアクアリウムです。子どもや家族が小さな魚を水槽で育て、日々の世話を通して命と向き合い、成長ののちに自らの手で調理し、感謝とともに「いただきます」と口にする──その一連の流れは、単なる観賞にとどまらず、命の循環と食のありがたさを実感させてくれます。観る・育てる・食べるというリアルなプロセスが、食育や環境意識の啓発にもつながる、新しい都市型の体験です。
【デザインが生まれた理由/背景】
東京牧場での食育活動や高校生への授業では、「命をいただく」というテーマに触れた瞬間、生徒たちが「かわいそう」と口にし、表情をこわばらせる姿をよく目にします。命あるものを食べるという当たり前の行為が、現代の都市では“残酷で触れてはいけないもの”として扱われている。その空気に、私たちは強い違和感を覚えました。人は他の命を奪って生きています。その現実を見つめず、切り身だけを食べる社会の中で、命への敬意や食への感謝が薄れてはいないでしょうか。だからこそ、命の始まりから終わりまでを体験できる場が必要です。観賞するだけでなく、育て、悩み、そして感謝して食べる。「いただきます水槽」は、感謝と理解を深める新しい食育の形として、生まれたのです。
【企画開発者・デザイナーの思い】
「いただきます水槽」は、都市に暮らす子どもたちが命と食のつながりを実感できる場をつくりたいという強い思いから生まれました。観賞用ではなく、育て、世話をし、やがて“いただく”という体験を通して、命への感謝と葛藤を自分の言葉で語れるようになってほしい。そんな願いを込めて設計しました。魚という身近な存在を通じて、命を育てて食べるという営みの原点に立ち返らせる、小さくても深い教育の器です。創意工夫として、育て方や食べ方を共有できるSNS「アクアイーツネット」を構想し、家庭や学校を越えて参加者同士が思いや学びをつなげていく仕組みも準備しています。将来は都市型食育のモデルとして全国に広げ、「かわいそう」から「ありがとう」へとつながる命の教育を社会に根付かせたいと考えています。
作品名 | いただきます水槽 |
事業者名 | 東京牧場株式会社 |
カテゴリー | コミュニケーション |
一般名称 | 食育×アクアリウム |
飼育生体 | ティラピア |
開始日 | 2025年12月15日 |
URL | https://www.tokyofarm.co.jp/aquaeats/ |
販売価格 | 税込 1,100円(税別 1,100円) |