「アクアリウムへの思い」特別審査員の舛添要一氏

第1回グッドアクアリウムデザイン賞の特別審査員 舛添要一氏より、「アクアリウムへの思い」をつづっていただきました。

アクアリウムへの思い

子どものときから、自然が好きで、庭で花を咲かせ、水槽に金魚やメダカを飼っていた。大人になってからも、この趣味は変わらず、今では20以上の水槽に金魚、熱帯魚、ザリガニなどを飼育している。仕事で疲れて帰宅しても、優雅に泳ぐ金魚や熱帯魚を見ていると疲れもとれる。
北九州市で少年時代を過ごしたが、大都市とはいえ、当時はまだ自然が豊かで、町内の友だちと一緒に川でメダカ、ナマズ、フナ、ザリガニなどを獲ってきて、大きな水瓶で飼育した。メダカが卵を産むと、水槽に移して育っていくのを観察したものである。

大学生になって東京に移ったときも、下宿の部屋に水槽を置いて、金魚を飼育していた。とにかく、金魚がそばにいないと落ち着かないのである。国会議員になっても、この趣味は続いていく。自分の子どもたちにも、この楽しみを教えようとしたが、これは成功しなかった。
しかし、私の趣味は、彼らの夏休みの自由研究に役立った。たとえば、水槽のヤゴである。これがトンボになって飛び立つまでも毎日観察し、写真撮影して研究ノートを作ると、宿題完了である。ザリガニが産卵したときも同様である。生まれたばかりの小さなザリガニに青魚の鯖のみを餌として与えると、青色のザリガニができる。5匹のうち1匹はそうなった。

金魚は、日本で普通に購入できるほぼ全ての種類をいつも飼っている。水泡眼が好みで、ゆったりと泳ぐ姿に気分が安らぐ。
熱帯魚は、子どもの頃からいつかは飼いたいと思っていたが、費用や手間の点で、子ども時代は諦めた。大人になってから長年の夢を実現したが、とくに水槽をどう飾るかに注意する。グッピーやネオンテトラを引き立てるのは、どの水草かで苦労したものである。また、魚の隠れ家もデザインが気になる。エンゼルフィッシュは獰猛すぎて、他の熱帯魚を攻撃するので、別の水槽が必要。
水質の管理も大事で、週末は何時間もそのために時間を使うが、魚たちが喜ぶので、随分と気晴らしになる。魚さん、ありがとう。
(2017年9月21日 舛添要一)

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